中国語の「2」は「二」と言う時と「兩」という時があります。

例えば、中国語で時間を聞く時、このように言います。

A:現在 幾點?
B:現在 下午兩點零二分(午後2:02)

ここでいくつかの注意点があります。なぜ分は「二分」なのに時は「二點」ではなく「兩點」なのか?

その答えを知るには、中国語の数字の表現においてどんなときに「兩」が使わえるのかを理解しておく必要があります。

このブログでは、「二點」と「兩點」について疑問を持っている方へわかりやすく、丁寧に説明していきます。

兩が使われる時の2つの条件

兩が使われる時の2つの条件は以下の通りです。

 

① 百以上の単位の前につく時(例:兩百,兩千,兩萬,兩億など)
② 何かを数える「量詞」の前につく時(例:兩個人,兩杯咖啡,兩隻狗など)

 

逆に言うと「二」はそれ以外の時に使います。(例:二十二,二樓,二分之一など)ここまでは大丈夫ですね?ここからが本題です。

2020年2月2日(二) 午後2時2分の中国語での言い方

正解は

二零二零年二月二號 星期二 下午兩點零二分
(èr líng èr líng nián èr yuè èr hào xīngqí’èr xiàwǔ liǎng diǎn líng èr fēn)

見事に「2時」の部分だけが「二」ではなく「兩」が使われています。

それはなぜかと言うと「2時」の部分だけが、上に書いた【兩が使われる時の2つの条件】に当てはまるからです。

もっと詳しく言うと、2つの条件のうち、【何かを数える「量詞」の前につく時】という条件が適応されています。つまり「兩點」というのは何かを数えているものだったのです。

「兩點」何を数えているか

その昔、中国では「1時」「2時」「3時」と時間を人に伝える時に「あるもの」を使っていました。皆はそれを数えて時間を把握していたそうです。

それは「鐘の音」です。

今で言うところの「学校のチャイム」の役割です。特に学生は学校でチャイムを聞いて時間を知りますよね?昔の中国は「鐘の音」を数えて時間知ったそうです。「1時」なら鐘の音が1回、「2時」なら2回、「3時」なら3回というように。

つまり、時間を表す「點(diǎn)」という漢字は、もともと鐘の音を数える量詞だったということです。よって、昔の名残で2時のときは「兩點」と今でも言うのだそうです。

 

中国語で時間を言う時の注意点

注意点1

「2:02」は、日本語で「2時2分」と言いますが、中国語(特に台湾)では「兩點零二分」 とゼロの部分を言う必要がありますので、その点も気をつけてください。

 

注意点2

「午後2時」の場合、日本語では「14時」と表すことも多いですが、中国語ではあまり「14點」とは言いません。その代わりに「下午2點」のように日本語で言う「午後」を付けて言い表す点も注意してください。

【まとめ】中国語の「2時」は、なぜ「二點」ではなく「兩點」なのか?

 

時間を表す「點(diǎn)」という漢字は、もともと鐘の音を数える量詞だったということです。よって、昔の名残で2時のときは「兩點」と今でも言うのだそうです。

 

このように、言葉の由来を知りながら中国語の単語や表現を覚えると、非常に頭に残りやすいので、もし覚えにくい単語や表現に出くわしたら、その由来やその言葉の成り立ちを調べてみると良いでしょう。