この記事では中国語の方位詞「上」と「上面」を説明していきます。本題に入る前に基礎知識である方向詞について説明した後、本題に入ります。

 

 

まず、日本語で言う「上」「下」「左」「右」「中」「外」「前」「後」…のような、場所・位置・方角を表す名詞のことを方位詞と言います。

 

 

中国語も日本語とほとんど同じ漢字を使います。(ただし「中」だけ「裡(lǐ)」となります)

中国語の覚えておくべき方位詞12個

中国語の覚えておくべき方位詞12個

まずは12個の方位詞を覚えましょう。

 

上 shàng
下 xià
左 zuǒ
右 yòu
裡 lǐ(日本語では「中」という意味)
外 wài
前 qián
後 hòu
東 dōng
西 xī
南 nán
北 běi

 

このように発音は違えど、漢字については日本語と同じです。日本人にとって難しい点はないかと思われます。

方位詞は基本的に単独では使われない

方位詞は基本は「単独」では使わない

中国語では「上」「下」などの単音節のままで、単独で使うことはできず、下記のように「面(miàn)」や「邊(biān)」などを付けた形で用います。

 

不要寫在上面。 bùyào xiě zài shàngmiàn
(上に書かないでください)

靠左邊走。 kào zuǒbiān zǒu
(左側を歩く)

前面的人是誰? qiánmiàn de rén shì shuí?
(前にいる人は誰ですか?)

 

上記のように、2音節(2文字の漢字)で使う場合が多いです。

 

方位詞に「面」か「邊」の付け方のルール

「面」をつけるのは、上、下、中、外、前、後ろであり「邊」をつけるのは、左、右、東、西、南、北です。

 

上面 shàng miàn
下面 xià miàn
左邊 zuǒ biān
右邊 yòu biān
裡面 lǐ miàn(日本語では「中」)
外面 wài miàn
前面 qián miàn
後面 hòu miàn
東邊 dōng biān
西邊 xī biān
南邊 nán biān
北邊 běi biān

 

このように覚えてしまいましょう。

 

【例外】単独で使う場合もある

ただし、「上」「裡」などを単独(1音節)で使う場合もあります。それは名詞の後ろにつけて、場所を表す時です。(例:「名詞+”上”」)

 

 

桌子上有很多水果。 zhuōzi shàng yǒu hěn duō shuǐguǒ
(テーブルの上にはたくさんの果物があります)

冰箱裡有一個芒果。 bīng xiāng lǐ yǒu yí gè mángguǒ
(冷蔵庫にマンゴーが入っています)

暴風雨前的靜默。 bàofēngyǔ qián de jìngmò
(嵐の前の沈黙)

 

 

補足(重要)

上記のように、方位詞は基本的には2音節で使い、単独で使う場合もあるという説明をしましたが、ネイティブに言わせると、状況によってはどちらでも良いという人もいるので、あくまでも基本ルールであり、絶対的なルールではないので柔軟に考えることも重要です。

 

【まとめ】中国語の方位詞「上」と「上面」の説明

「上」:名詞と一緒に使う時は「名詞+”上”」
「上面」:上記以外の単独で方向を表す時に使う

 

 

このように、方位詞の使い方は日本語と中国語で少し使い方が違います。日常的によく使うものですので、今回の基本ルールを覚えておきましょう。